VOICE magabon interview

No.160 江口洋介(俳優)&蒼井優(女優)

一番活力になるのは好奇心。仕事の楽しさがあれば、ちっぽけなことはすっとんじゃうから(江口)
ベッドに入って明日はもっと楽しいんだろうなぁって思うと、バカみたいに幸せ(笑)(蒼井)

洋菓子店を舞台に、スイーツを通して出会った人々の挫折と再生を描く映画「洋菓子店コアンドル」が公開。心に傷を抱え、ケーキ作りをやめた元・天才パティシエと、恋人を追って上京したケーキ屋の娘。二人の主役を、映画、ドラマ、舞台にと大活躍の江口洋介蒼井優が、魅力たっぷりに演じる。何を隠そう蒼井は、自他ともに認めるスイーツ好き。「蒼井洋菓子店~大好きスイーツ・ベスト88」(マガジンハウス刊)では、映画でのパティシエ体験とともに東京スイーツ散歩など、お菓子にまつわる想いを記している。
伝説のパティシエと呼ばれながら、ある理由でスイーツ界から身を引いた十村遼太郎(江口洋介)。洋菓子店「パティスリー・コアンドル」に立ち寄った十村は、鹿児島から上京した臼場なつめ(蒼井優)と偶然出会う。一生懸命に自分の居場所を探そうとする彼女の姿に、十村の心は動かされていき…。
人生は甘いだけではない。誰もが何かを背負い生きている。でも、そんなときに元気を与えてくれる小さな奇跡が、スイーツには詰まっている。チョコレート・ケーキにミルフィーユ、マドレーヌなどスクリーンを彩る宝石のようなケーキの数々。映画を観たあとには、“美味しいケーキを食べて、明日も頑張ろう!”という気持ちにさせてくれるはず。
そこで初共演となる江口洋介、蒼井優を直撃。お互いの印象から人生観まで、なんとも仲の良い、息のあったコンビネーションに注目です。

江口洋介&蒼井優

――まず、脚本を読んだ印象をお聞かせください。
江口(以下E)「今までやったことのないキャラクターだなと思って。でも脚本を読んでいくうちに、キレイで楽しいスイーツの映画というだけじゃなくて、大人のほろ苦い人間ドラマも描かれている。それを繋げているのがスイーツなんだよね。見終わって、スイーツが食べたくなるし、幸福感をもたらす映画だなと」
蒼井(以下A)「私は鹿児島弁ってどんなのだろうって(笑)。お菓子も作らなければいけないし、やらなきゃいけないことが多くて、大変だなぁというのがまずありました。でも深川栄洋監督の作品は観ていて、そこに参加できるっていうのは幸せだなと」

――鹿児島弁は、福岡出身の蒼井さんが使っていた博多弁とはまた違いましたか?
A「全く違いますね。ここまで違うのかって言うくらい」
E「最初は似ているのかと思ったけど、全然違うの?」
A「関西の方のイントネーションみたいなところもあれば、沖縄っぽいところ、東北っぽいところもあって」
E「言葉としては、3本の指に入るくらい難しいって言っていたもんね」
A「元々、鹿児島弁って独立した言葉を作るためにできた訛りらしいんです。正直、何回も『なんで私は鹿児島弁を喋らないといけないんだ?』って思いました(笑)」
E「あはは。設定を変えちゃう? 博多弁じゃダメなのかって! でも見ていると可愛いから、あの方言で良かったんじゃないかと思うよ」

――お二人は初共演とのこと。お互いの印象、共演の感想を教えてください。
E「すごくイメージのままで、自然体の人だなって。芝居をやっていくうちに、もうその本人に見えてきちゃうくらい、どんどん役にシンクロして。自然に役に入っていくんだよね。蒼井さんの演じたなつめはすごく怒る役なんだよね。どちらかというと、僕は蒼井さんには穏やかなイメージをもっていたんだけど、それをパッと役に切り替えられる。あと、スタッフの皆にキャロットケーキを作ってきたりね。心配りが、大人だなぁと!」
A「いやいや、違うんです(笑)。普段からケーキ作りはするんですけど、割と撮影が大変で。ちょっと現場が疲れてきたなぁという時があって。甘いものを押し付けたんです(笑)」
E「やっぱり、ずっと映画をやっていて現場を知っているから、スタッフを気遣うっていうリズムができているんだよね」
A「私が江口さんに初めてお会いした印象は、ホントにイメージのままで。男らしくて、優しくて、真面目でっていう。器が大きいっていうイメージです」
E「いやぁ、いいこと言ってくれるね。ここ必ず書いてください! 大きくね(笑)」

――たくさんの色鮮やかなケーキが出てきますが、特に印象に残ったものはありますか?
A「私、全種類食べましたよ」
E「そうなの!?」
A「江口さんはあまりお店に来ることがなかったじゃないですか?日によっては持って帰っていいっていう日があったんですよ。争奪戦でした」
E「意外とシンプルで素朴なやつがおいしかったよね」
A「撮影現場に、ケーキを作ってくださった先生たちがいらっしゃるから、作った人の顔が見えると、より美味しいなって思いました。映画も作っている人の顔が見られれば、もっと楽しいのかも」
E「いい映画は、メイキングも絶対いいからね。そこには汗と涙があってさ」



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