VOICE magabon interview

No.22 ベニチオ・デル・トロ(俳優)

チェ・ゲバラが僕なら、カストロはソダーバーグ監督だね。

かつて、本気で世界を変えようとした男、チェ・ゲバラ。39歳でこの世を去った今なお、全世界から愛され続けているキューバの革命家。日本でも彼の生き方を支持する者は多く、「BRUTUS」をはじめとする雑誌でもたびたび特集が組まれている。没後40年が経った今、彼の生涯を描いた映画「CHEチェ 28歳の革命/39歳 別れの手紙」がついに完成。そこで、チェ・ゲバラを演じたオスカー俳優、ベニチオ・デル・トロにインタビューを敢行。役作りのため25キロも体重を落とし、初めてプロデューサーに挑戦した彼がかける熱意とは?

ベニチオ・デル・トロ

――チェ・ゲバラを演じるにあたって、どんなアプローチをしましたか?
「まず、チェの自伝をはじめ、彼に関する書物を読み漁ったよ。1956年のキューバ革命、1966年のボリビア革命と、チェと共に時を過ごした人がまだ生存していることが、この映画にとって非常に貴重な財産だったね。実際にキューバやボリビアを訪れて、彼らから話を聞くことができたんだ。例えば、チェはコーヒーを飲む時に砂糖はいれないとか、自分で繕い物もするということ。聞いた話は全てが新しい情報であり、エピソードとして使えることだった。僕が繕い物をしているシーンもあるけれど、とても短いからまばたきをしているうちに見過ごしてしまうかもね(笑)」

――ここだけはブレないようにしようと心がけた点は?
「あくまで事実に基づいて忠実に撮影をした。チェのぜんそくは有名な話だけど、映画では、彼を横にして体の上に木を置き、肩を広げて呼吸をしやすくしたシーンがある。これは実際に行動を共にした戦士が話してくれたんだ。でも実は、演じている最中は、得た情報をすべて忘れることにしていたんだ。俳優として一番必要なことは、そのシーンの最も重要な部分に集中して、演技を重ねることだと思ったからね」

――撮影は長期に渡りましたが、その間のリラックス方法は?
「音楽を聴くことだね。僕は音楽なしではいられないから、撮影の移動中もかかさず聴いていたよ。具体的に挙げると、ブルース・スプリングスティーン、ビートルズ、ザ・クラッシュ。普段から役作りの最中にも音楽を聴いているけど、『39歳~』の準備期間中には一切聴かなかった。それと今回、REDという高性能の撮影用カメラが使われたことで、撮影がスムーズに進んだんだ。だから、リラックスがてら夜遊びに出かける間もなかったね(笑)」



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