VOICE magabon interview

No.239 栗山千明(女優)

栗山千明

――「キル・ビル」(03)などでもアクションの経験がありますが、声のアクションはどのように演じましたか?
「私がこれまでやってきたアクションって、あまり『ウワー!』とか叫ぶ作品がないんです。平然と人を殺す、みたいな役が多くて(笑)。だから最初は、戦闘シーンが難しいかなと思っていたんです。でもやってみたら、『意外とできるじゃん!』って(笑)。そういう新たな発見もありました。マイクの前で、『エイ!エイ』とカサンドラの真似をしながら、体を動かして言ってみたり。楽しかったです」

――声で演じることにはどのような楽しさがありますか?
「声で演じることは難しいですし、私自身、アニメやゲームが大好きなので、好きなところに飛び込むのって逆に勇気がいることで。ただ、出来上がった『ドラゴンエイジ』を観た時にも思ったんですが、私は元々声に特徴がある方ではないんです。だからこそ『TAMALA』のような子どもっぽい役とか、今回のカサンドラのようなかっこいい役もやらせていただけるのかなと思います。お芝居でもそうですが、一つのイメージのものばかりをずっとやるよりも、色々な振り幅を自分で作っていくのがとても楽しい。私が演じているということで見てくださる方に対しても、いい意味で裏切ることができる。それは声のお仕事でもそうですし、お芝居でも音楽でも色々なところで、自分の振り幅というものを楽しんでいきたいです」

――共演の谷原さん、GACKTさんの印象を教えてください。
「お二人ともさすがです! 谷原さんの演じた魔法使いのガリアンは三枚目の役。谷原さんの声ってすごくかっこいいのに、その声をコミカルに使い分けられるのは演技力あってこそ。素晴らしいなと思いました。GACKTさんは本業が歌手ということもあり、声を操ることがすごく上手。騎士団のリーダーであるナイトコマンダー役をGACKTさんが演じるとなった時に、声にすごく特徴があるので、いかにも『GACKTさん!』っていう感じになるのかと正直思っていたんです。例えば私だったら、『カサンドラというより栗山千明の声だね』って、栗山千明が出すぎちゃうと作品としてもったいない。そういうことがGACKTさんのナイトコマンダーには全くなくて、役になりきっていました」

――剣を武器に戦うカサンドラ。女優、歌手など幅広く活躍する栗山さんにとっての武器とは?
「経験値かな。私は5歳の頃から今の事務所に入っていて、ずっとお芝居をやっていたわけではないですが色々な経験をさせてもらっているので、それは大きいなと思います。例えば、歌という分野ではまだまだ新人ですし、分からないことも多い。ですが、それこそ七五三くらいからモデル業は長くやっているので、ミュージックビデオやジャケット写真を撮るとなった時に、自信を持って臨むことができる。私はもともと億劫なタイプで、石橋を叩いても渡らない方なんです(笑)。でも、なぜ新しいことにチャレンジしていこうと思うかというと、求めてもらえることがすごく嬉しくて。それに応えていきたい自分がいるので、その思いでやってきた経験が武器になるといいなと思います」

――本作は海外から曽利監督に指名があり、制作を依頼してきた作品です。日本のアニメ技術が海外からも注目されていることをどう感じますか?
「それはもう、日本のアニメや漫画が海外に負けるわけないです(笑)! 私は小さい頃からその分野が大好きで、絶対に日本が海外に誇れるものになるとずっと思っていました。今注目されているのも『ほら、言ったとおり!』って(笑)。日本と海外のアニメの違いは、技術ももちろんそうですが、一番大きいのはストーリーの深さだと思います。海外のアニメは子どもが見るものとして、善悪がきっちり分かれているものが多い。でも、何が善で何が悪でというのが分からないのが人間の社会。そのリアルさをいち早く追求したのが日本のアニメだと思うんです。私が一番そう感じたのは、『新世紀エヴァンゲリオン』。こんなアニメがあるんだって、すごく衝撃的でした」

――もしも実写化されるなら出演してみたいと思う漫画を教えてください。
「『XXXHOLiC(ホリック)』の主人公の侑子さん! 黒髪ロングでまさしく私のような髪型をしていて、人間じゃないというか、すごく不思議な存在なんです。いっつもいいところに出てくるんですよ! しかも漫画を読んでいると、『これ、ロケ少なくて済むな』『一ヶ所で撮影終わるな』と思う(笑)。衣装も毎回違って、ゴージャスな着物を着ていたり、全部おいしいとこどりをできる役どころ。あと、『ヤマトナデシコ七変化』のスナコとか『君に届け』の爽子とか、10歳若かったらやりたい!と思う作品ってたくさんありますね」

――もしも編集長になったら、どんな雑誌を作ってみたいですか?
「私の大好きな漫画、アニメ、ゲーム関連の雑誌を女性目線で作ってみたいです。例えば、『ドラゴンエイジ』も一見男の子が好きそうなんですけど、主人公はカサンドラという女性で、すごく女性に共感してもらえる作品だと思うんです。そういう切り口で記事を書いたり、このアニメだったら衣装がいいとか、そういった女性ならではの雑誌ができるといいですね。対談してみたい人は、『エヴァ』の庵野秀明監督。声優さんだったら、朴ろ美(※「ろ」は王へんに路)さんや林原めぐみさん、山寺宏一さんとお話したいです!」

Text : Orie Narita

ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-
(C) 2012 Dragon Age Project. All rights reserved by FUNimation / T.O Entertainment

ドラゴンエイジ-ブラッドメイジの聖戦-
2月11日(土)より
丸の内ピカデリーほか全国ロードショー



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