VOICE magabon interview

No.249 窪塚洋介(俳優・DJ)

窪塚洋介

――初の豊田組は、いかがでしたか?
「豊田さんも言ってたけど、現場でどういう風にしたらいいかを話すなんてさらさら遅いんです。インする時点で、瑛太や俺が持っている個性や、監督の考えが一回監督の中で組み上がってないと。今回もすでに監督の中では出来上がっていて、俺たちは現場で起こることを楽しんでいきました。こういう風になっていくんだろうって俯瞰するというか、ものすごく客観的な感じでいました。もちろんその中で、芝居をああしようこうしようとかっていう細かい点はいっぱい出てくるけど、それを一歩引いて楽しんでいるところがあったと思います」

――豊田監督の演出は細かい方ですか?
「あまり演出するって感じではなく、台本の段階ですでに自分の主観などをものすごくぶち込んでいるから、『あ、そうやるの?』って、お客さんみたいな目線で楽しんでくれた感じでした。そういう監督と一緒に仕事をすると、じゃあ、こんな風にやったらどんな顔をしてくれるんだろうとか色々思って、自分のモチベーションになるし、アイデアが湧いてくる源泉につながるんです。だから、豊田さんみたいなスタイルの人と仕事をするのは楽しいので、俺は大好きな現場でした」

――本作に出演して、得たものは?
「豊田さんのこういう映画の作り方や情熱の注ぎ方、ある種の哲学とかはかっこいいと思いました。俺自身がすごく商業的な作品をやるようになってきた分、やっぱり自分のコアな思いに近い場所にあるのは、こういう映画だなって改めて感じたし、俺もそういうものを守り続けていきたいです。それって、ずっと小さい頃から守ってきた部分で有名になろうが色んな仕事をこなそうが、自分の中に“聖域”として持っている部分は変わりなくて。それだけを大事にしていければ、ずっとその延長線上にいられるのかなって」

――今とても充実しているような印象を受けますが、今のご自身をどう受け止めていますか?
「映画と音楽がやっと両輪で回るようになってきたし、舞台もやって、なんとなくスピードが出てきたので、いい感じではあります。だけど、テレビみたいに電源を消すまで同じチャンネルが映りっぱなしじゃなくて、ずっと選択し続けたいなと。ずっと最初の一歩で、それが続いているだけだから。歩き慣れてきて、歩き方も分かっているけど、一歩踏み出す時の感覚や理由を忘れないようにしたい。永遠にずっと最初の一歩だから、ちゃんと景色も見ながら、楽しんでいければいいなと思っています」

――直近で楽しみにしている仕事はどんな内容ですか?
「もう決まっていて楽しみにしているのは、去年、俺が朗読をやって、友達のGORI さんていうダンサーが踊って、じきに人間国宝になるんじゃないかという藤舎名生(とうしゃ・めいしょう)さんが笛を吹いた『平家物語』の『物怪之沙汰』という舞台を、今度海外に持っていけることになったんです。フランスや中国、スウェーデンで来年やれることが決まったので、それを研ぎ澄ませていきたいです。他の演目もやりたいし。朗読だから、台本を覚えなくていいしね(笑)」

――仕事をする上で、世界を意識したりはしますか?
「“取らぬ狸の皮算用”みたいでかっこ悪いけど、もしもハリウッドに呼ばれたとしても、ちっとも楽しくない役であれば、そういうものはあまり食いつきたくないなって思います。自分がなぜ呼ばれたのか、それがどれくらい面白いのかとか、日本で仕事を選ぶ時と同じ感覚で選ぶべきだと思うんです。俺も最初はドラマをやっていて、ドラマ畑で育って、テレビを裏切って映画にいったようなものだから。今後も、自分が決めたことをきちんと伝えるようなスタイルで、今後も仕事をしたいです」

――もしも編集長になれるとしたら、どんな雑誌を作りたいですか?
「3.11が起こって今のような状況になってしまったから、信用できる情報を掲載したり、不良企業の対談をやったりする雑誌がいいですね。俺がインタビュアーをやれるなら、俺の目線で見たもの聞いたものを掲載したい。でも、前回同様ヌードもあるよって雑誌はどうでしょうか(笑)」

Text : Nobuko Yamazaki
Photo : Megumi Nakaoka

「モンスターズクラブ」
(C) GEEK PICTURES

モンスターズクラブ
2012年4月21日(土)より
ユーロスペース他全国ロードショー



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