VOICE magabon interview

No.271 桐谷美玲(女優)&綾野剛(俳優)

綾野さんは裏表がなくて、すごく素敵で頼りがいがある(桐谷)
美玲ちゃんは、ちゃんと踏ん張っていて力強い(綾野)

数々の名作ドラマを手がけてきた人気脚本家・北川悦吏子がメガホンを取り、オールパリロケに挑んだ映画「新しい靴を買わなくちゃ」。主演は待望の初共演となる中山美穂と向井理。ヒールが折れた靴をきっかけに、パリに暮らす女性と、日本から来た青年の運命がクロスする3日間のときめきの物語だ。
二人の秘めた思い、抱えた傷に共感し、美しい街・パリを舞台に心を寄せ合っていく姿にキュンとする、とびきりロマンティックなラブストーリーに仕上がった。
また、桐谷美玲綾野剛が奏でるもうひとつの恋物語にも注目だ。夢を追いパリに旅立った恋人・カンゴのもとを訪ねた、一途な女の子・スズメ。遠距離恋愛を続ける二人がパリで見せる表情は、甘く切ないものだった…。その場のフィーリングを大事にしたという、ラブラブなやりとりに思わずドキドキすること請け合い! そこで桐谷と綾野に撮影秘話やお互いの印象、恋愛観までを直撃。映画さながらの息の合ったやりとりに、笑顔あふれるインタビューとなった。

桐谷美玲&綾野剛

――まず、脚本の印象を教えてください。
桐谷美玲(以下K)「私はすごく好きなお話で、特に女性はキュンキュンするんじゃないかと思います。元々、北川悦吏子さんの作品がとても好きで、『オレンジデイズ』とか大好きで見ていたんです。『あの北川さんとお仕事ができるんだ!』って、本当に嬉しかったです! 撮影中は、北川さんから女子力をもらおうと思っていました(笑)」
綾野 剛(以下A)「美玲ちゃんとの5行分ぐらいしかないシーンを5、6分も長回しするような現場。それはもちろん、5行以上の会話になってきますから、常にスズメとカンゴになって、即興が必要でした。台本は役者にとって宝ですが、それをガイドブックのように感じて、あとは自分でどこのレストランを選ぶか、どこの場所に行くのかと、そのような感覚で読みました」
K「台本がベースにあって、あとはもう『どうぞ!』っていう感じでしたね(笑)」

―― 一途な女の子・スズメと、夢を追うカンゴ。ご自身と似ていると思うところはありましたか?
K「実は寂しがり屋なところとかは、多少似ているかな。あの空間があって、綾野さん演じるカンゴがいて、そこに私も入ると自然とスズメになれたという気がしています。私は、スズメみたいにストレートに気持ちを伝えられないし、あんなに行動力もないし、あんなに可愛く甘えられないです(笑)!」
A「甘えてくれて良いのに。スズメは素直で良いですね。素直になる時って、一番女性が美しくなれる瞬間だと思います。素直を我慢していると、どんどん感性や感覚が劣化していく。好きなものに素直に愚直になれるというのは良いですよね」
K「そういう風に素直になれたらいいな。うらやましいです」
A「ずいぶん、素直だったよ。お芝居をしていても、素直に色々な反応が出てくるし、こっちが球をなげるとスパン!と返してくれる。カンゴは都合良く、理念だけを考えているというか。その気持ちもわかりますけどね。大概にしないとね。男と女というのは生命体として違うので。染色体もそうで、男(XY)は不安定で、女性(XX)の方が安定力があるし、肝が据わっている。カンゴは悪気なく都合よくスズメありきの人ですよね。自身がパリにいても、スズメが日本で待っていてくれると思うから。『待ってて』と言える、帰る場所があるという安心感もあったんじゃないでしょうか」

――お二人は遠距離恋愛はできるタイプでしょうか?
K「今はメールも電話もできますからね。でも、それで会いたくなるっていう寂しさはわかります。遠距離恋愛ができる強さがほしいです(笑)」
A「できるかどうかはやってみないとわからないですね」

――二人の背景は、見る人の想像に任されている部分が多いですが、お互いの役柄について話し合ったことはありますか?
K「アドリブが多いので、『どうしよう!?』と思っていたのですが、綾野さんは、『何をしても受け止めるから、大丈夫だよ』って言ってくれました」
A「改めて言われると、恥ずかしい。基本的に、現場もテストがなくていきなりカメラを回してくる感じだったので、コンセンサスを取り合うことが意味を持たない現場でした。どんどん回していって、現場が止まらないから、怖くもあり楽しくもあり。だから、台本以外のところに必要なことがあると思っていました。お昼休憩も一緒にご飯を食べに行ったり、役から離れている時間をなるべく一緒に過ごそうとしていました。パリのお昼休憩、すごかったよね」
K「すごい豪華で、びっくりした! テントを張って、仮設のレストランを建てているんですが、前菜があって、メインには『お肉とお魚、どちらが良いですか?』って聞かれて! デザートもあって、食後のコーヒーも。本当のレストランに来ているみたいでした」A「僕らは、ロケ弁が普通だからね。前菜が出てきた時、爆笑しました」

――パリのロマンチックなムード満点の本作。パリでロケをするにあたって、意識されたことはありますか?
A「まず、パリの風景に慣れることが大事でした。パリは街も建物も綺麗ですし、良い街だなと思いました」
K「私もパリがすごく好きなので、ああいう景色が綺麗なところでお仕事できるのが嬉しかったです。セーヌ川のシーンもとても綺麗でした」



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