今なお美しい原風景が残る台湾には、「原住民」と呼ばれる人々が暮らし、古くから伝わる文化や風習を大切に守り続けている。2002年に結成されたバンド「TOTEM(トーテム)」は、さまざまな部族の若者たちが集まり、首都・台北で結成。民族音楽をベースに、どことなく懐かしい情緒豊かな曲で台北のライブハウスを中心に活躍しているが、彼らは都会に馴染めずにいた…。
様々な雑誌で活躍する写真家であり、初監督作品「星影のワルツ」が国内外で高い評価を得た映画監督の若木信吾が、次なる題材として選んだのはそんなトーテムのメンバーたち。都会に暮らしながら故郷を思い、曲を作り歌う彼らの姿に魅了された若木は、幾度も台湾へと渡り、トーテムのボーカル・スミンらを追い続けた。
そして、3年に及ぶ取材を経て完成した音楽ドキュメンタリー「トーテム song for home」がついに公開。若木に単独インタビューを敢行し、本作への想いを明かしてもらう。
――トーテムとの出会いを教えてください。
「雑誌『coyote』の連載で、台北に訪れたのがきっかけです。通訳兼コーディネーターの青木由香さんから、『次は台東(台湾の東部)を紹介したい』と誘われて、2回目の取材で台東に行きました。そこで原住民の村を案内してくれたのが、スミンだったんです。まさか歌手だとは知らずに、彼のおばあちゃんの家で歌って踊ったりしましたよ(笑)。スミンの育った村は、温かくてフレンドリーな空気に包まれていて、そのせいか彼は全然物怖じしないんですよ。スミンが持つ、初対面の人を引き込む強さに惹かれましたね」
――彼らをドキュメンタリーで撮影した理由は?
「最初は、トーテムのミュージックビデオを作らせてもらいたいと話をしていましたが、もう少し広げてドキュメンタリーにしても面白そうだなと。でも、映画製作にはお金がかかりますし、ドキュメンタリーを撮ったことがなかったので、『星影のワルツ』のプロデューサーである谷口宏幸さんに相談をしました。すると、谷口さんも台東へ実際に行こうという話になり、訪れてみると気に入ってくれて、やってみようと後押しをしてくれたんです。青木さんも『ぜひ映画化しましょう』と熱望してくれて、撮影中もずっと熱心にサポートしていただきました。撮りたい人や場所があるからといって映画化までこぎつけるのはなかなか困難なことなのですが、応援してくれる人がたくさんいたお陰で、撮影することができました」
――写真家としても海外で撮影をしていますが、海外で映画を撮るにあたって苦労した点は?
「写真の場合は通訳を通して撮影できますが、ドキュメンタリーは深いコミュニケーションを必要とします。言葉が壁になりましたが、逆に良かったこともありました。客観的に彼らのやりとりを見ることができましたし、表情や仕草をじっくり観察することもできましたしね。言葉による印象の変化がないから、僕の感情や思い込みを交えず映像化できたことは大きかったです」
――本作を通して、彼らから学んだことはありますか?
「僕は普段、東京で生活しながら仕事をして、色んな人と会いすぎるから、一人ひとりへの接し方が薄くなりがちになっていると思います。でもトーテムのメンバーは、人付き合いに“厚み”があるんですよね。彼らは写真家や映画監督ではないし、東京ではなく台北にいるという違いはもちろんあります。でも、彼らの姿勢はすごく大切なことだと気付きました。会う人全員に厚みのある接し方はできないでしょうけど、それを意識できる機会を与えてくれたことはありがたいです」
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