VOICE magabon interview

No.74 船越英一郎(俳優)&深田恭子(女優)

“ジブリ+ディズニー=ウルル”と言ってもいいくらい、最強の映画です!(船越)
動物たちが無邪気に過ごしているだけで『自然っていいな』って涙が出てきそうになるんです(深田)

新潟県中越地震を生き抜いた柴犬・マリと3匹の子犬と家族の絆を描き、2007年に大ヒットを記録した「マリと子犬の物語」。公開から2年経った今、スタッフ・キャストが再集結して制作した映画「ウルルの森の物語」が誕生。
本作は、母親の入院をきっかけ北海道に引っ越した昴としずくの兄妹と、一人ぼっちのオオカミの子どもウルルが織りなす感動の物語。北海道の雄大な大自然を舞台に、キタキツネ、エゾシカ、エゾリスなどたくさんのかわいらしい野生動物たちもスクリーンを彩る。
兄妹の父であり、離婚以来に北海道で暮らす野生動物救命所の獣医・大慈には、映画、ドラマ、ドキュメンタリー番組の司会など活動の幅を大いに広げる船越英一郎。そして、大慈の妹で動物カメラマンの千恵を、多数の話題作に出演する深田恭子が演じる。2人の単独対談インタビューを敢行し、家族の絆を問う本作の魅力を直撃!

船越英一郎&深田恭子

――本作のオファーがきた時は?
船越英一郎(以下E)「すごいプレッシャーでした。『マリと子犬』は完成度が高かったですし、反響も大きかったんです。その興奮が冷めないまま今回のお話をいただいたので、少し戸惑ってしまったんですよね。『マリと子犬』を超える作品が作れるのかな、と。でも脚本を読んでみると、『マリと子犬』以上に心が震えました。物語では次から次へ奇跡が起きていくのですが、それは“家族の絆”“信じる心”そして“命の輝き”の3つが揃って初めて起きる奇跡なんです。“奇跡は起きるものではなく、起こしていくものなんだ”という強いメッセージを感じました。『マリと子犬』を超える素晴らしい作品を作るのは奇跡かもしれないけど、『ウルル』のメッセージどおり、僕も奇跡を起こしてやろうと思いましたね」
深田恭子(以下K)「私は『マリと子犬』には出演していませんが、2年前に観させていただいて以来、ずっと動物とお仕事をするのが夢でした。ですから、今回のお話をいただいて本当に嬉しかったです。ウルルが現場にいると、すごく癒されました」

――お二人とも難しい役どころですが、役作りの参考にしたものは?
E「獣医の方からお話を伺ったり、文献を参考にしたりという情報収集はもちろんしました。しかしそれ以上に、父親としての大慈を魅力的に演じたいと思いましたね。大慈は獣医の夢を追うために離婚をして、一見ロマンチストのように見えるけど、大人としても父親としても全然至らないところばかり。自分は一生懸命子供たちを育てている気になっているけど、実は子供の背中を見て自分が成長していくんですよ。父親の成長という側面もこの映画にはありますので、世のお父さんは共感すると思います」
K「現場で大きなカメラを貸していただいて、撮影の合間にウルルや子供たちを撮って練習していました。ピントを合わせるのが難しいし、機材もとても重くて、写真を撮るって本当に大変なことなんだと思いましたね。それに動物なんて、なかなか思う通りに撮れないですし、ましてやいるかいないかも分からない動物を待ち続けるのって、とても忍耐がいるお仕事ですよね。カメラマンさんは私の身近にもたくさんいますが、皆さんの大変さが全然分かっていなかったと痛感しました」

――好きなシーンはどこですか?
K「野生動物がたくさん出てくるシーンです。それから、オープニングでウルルが一生懸命歩いているところも好きですね。動物たちは無邪気に過ごしているだけなんですけど、それだけで『自然っていいな』って涙が出てきそうになるんです」
E「僕も感化されて、恭子ちゃんの目を見たらしばらく泣きそうになっていたもの(笑)。この映画は“デトックス・ムービー”だと思っているんですよ。子供と一緒に観た大人は、純粋な気持ちを取り戻せるんじゃないかな」

――北海道ロケの思い出は?
E「今年の6~8月にかけて撮影をしていましたが、北海道は梅雨がないはずなのに、今年は異常気象でよく雨が降っていたよね」
K「はい。東京の方が降っていなかったかもしれないですね」
E「自然は厳しさもあるけれど、全てひっくるめて“恵み”なんだよね。雨が降って撮影が中止になると、出演者同士がいやでもコミュニケーションをとることになりました。撮影の最初の頃はずっと雨だったので、この映画を本格的に撮影する前に僕たちの絆はがっつり深まりましたね。振り返れば、これも自然のおかげ。北海道、万歳!(笑)」



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